日本経済を支える製造業のお仕事

自動車

数ある製造業の求人の中でも割合が多いのは自動車関連での募集になるでしょう。
特に日本を代表する自動車メーカーのトヨタが本社を構える愛知県豊田市では、製造業の1割以上が自動車関連の工場になるのではないかと囁かれています。 自動車を作るには工場が1つあればよいのではなく多くの部品を組み合わせて1台の自動車が完成するので、自然と自動車工場の周辺には、 関連した工場がいくつも並んで稼動しており、完成した部品を次の工場へ届けてそこでまた加工する、という工程を幾度と繰り返しているのです。
なので自動車業界が活発になり生産される台数が増えると、多数の工場が同時に忙しくなって、求人数も一気に跳ね上がるのです。 車を完成させる工場が忙しいということはその下請けも孫請けも忙しいことになり、それら工場が一斉に求人広告で人手を集めようとするのです。
逆に景気が悪くて製造する台数が少ない場合は関連する工場が等しく暇になり、どこも社員や期間工の募集を最小限に抑えるので、求人広告に掲載される回数も少なくなります。 なので、ある自動車メーカーの工場が大量の求人を募集し始めたのなら、その近隣にある関連した工場も同じように募集をかける可能性があるというカラクリになっており、 これを知っておけば少しだけ未来の求人状況を予想することも可能になります。
どこも目立った求人がなければ、その辺り一帯の工場で派手な求人がしばらくはないかも、と考えることも出来ますので、条件の良い募集を探して待っていても期待薄かも、 と覚悟はしておかなければなりません。
そうした立ち回りに役立てるためにも日頃からどんな業種の求人が多いのかを意識して広告を見ておくとよいかもしれません。

バイク

自動車は4輪なのでタイヤが4つ付いていますが、バイクにはその半分の2つしか付いていないので、自動車の半分の手間で製造できるのかというと、 そんな単純な計算では見当ハズレもいいとこで、開発者に怒られてしまいそうです。
「では製造コストは半分なの?」と質問する小学生がいるかもしれませんが、その答えもノーになるのは中学生なら理解できるでしょうが、 まだ自動車とオートバイの区別が付かない小学生ならわからなくても無理はありません。
タイヤの数が半分しかないから求人数もきっと半分になるのだろう、時給も半分になるかもしれないから面接でしっかり話を聞かせてもらわなくちゃ、と考える人が 日本人の中にどれだけいるのかは分かりませんが、4輪車でも2輪車でも製造工場で勤務してもらえるお給料にそこまでの違いはありません。
タイヤの数に比例して時給が変動するという考えをどこで教わったのかは知りませんが、そんな給与システムを採用している工場は聞いたことがありません。 なので、バイク工場であれば下請けになればなるほど給与や待遇面で多少劣るとしても、自動車工場の半分の待遇しか望めないというわけではないので、 安心して求人に応募してくださってかまわないと背中を押してあげましょう。
一時は販売台数も低迷して求人広告に掲載されることも稀になっていたバイク工場ですが、最近では中高年の購入者が少しずつですが増加しているそうで、 雑誌でも求人を見かける機会がちょくちょくあります。 ですので、オートバイの好きな人やタイヤがある乗り物が好きな人は、バイク工場で勤務してみるのも楽しいかもしれません。

電化製品

工場といえば電化製品も忘れてはなりません。
冷蔵庫やミシン、空気清浄機や電子レンジ、掃除機やオーディオ、DVDプレイヤーやブルーレイ、エアコンやキーボードなど、その種類は数え上げればきりがありません。
それらは全て工場で製造されているので当然そこで働いている人も多数おり、工場が稼動している限り、求人広告にも定期的に掲載されているでしょう。 生産量が増えれば求人数もそれに合わせて増加するので、景気が上向いてきたという、ここ数年で電化製品の生産工場では求人の数も年々増えているようです。
そんな工場で働きたいのであれば自分の興味が持てる製品を製造している工場の求人を探して、そこの面接を受けて採用されるのを目指すのがいいかもしれません。 そうすれば仕事にも意欲的になれますし、仕事中にも製品を観察したり触れ合いながら親しみをもって取り扱うことができますので、充実した日々を送れるでしょう。
掃除機フェチという人種もわりと存在するようですし、そんな人が掃除機工場で働くことができたら、一日中掃除機のあんな姿やこんな姿を眺めることができて、 幸せな気持ちで過ごすことができてしまいます。 残業も全然苦痛ではなくむしろハッピーな時間を延長してくれることになるので、毎日5時間でも毎月150時間でも喜んで引き受けてしまうでしょう。
これが掃除機ではなく洗濯機ならキツイ残業になるのでしょうが、興味を持つものが対象であればお金を払ってでも残業をしたくなるものですので、 もし製造業の求人に応募するのならそこで何を造ることになるのか、自分に向いていそうかどうかを先に確認して、もし選べるのなら少しでも愉快な気分で働けそうなものを選択するのが、 長く継続して工場勤務する秘訣になるでしょう。